2020年6月15日(月)の講座
テーマ:あまり知らない三味線の話 〜長唄って?〜
講師:三味線講師、演奏家 井上 美智子さん
本日は三味線講師、演奏家井上美智子さんによる三味線にまつわるお話。
昨年秋に行われた前回講座の続きとしてお話をしていただきました。
今回は「長唄」について。
長唄とは、三味線の音楽の最も基本的な分野で、その名の通り一般に曲が長く、短くて8分、長いと1時間近くかかる曲もあります。
江戸時代の初期(1615〜20頃)上片より江戸に広まったとされ(諸説あり)、上片では「長歌」と表記し、地歌の一種とされていたそう。
歌舞伎が江戸に定着したことにより、宝永元年(1704)に実際に伴奏や唄、語り、音曲を受け持つ「地方」として登場し、以降盛んとなりました。
「長唄」として定着したのは、享保年間(1716〜1735)とされています。
三味線音楽の中ではもっとも演奏する人口が多いという長唄。
その魅力は、江戸300年の歴史の中で日本の風土から生まれた様々な分野のものを取り入れ、伴奏のみにとどまらず、高度な技術を音楽性を作り出しながら、庶民の文化として現代まで継続されていること、と井上さん。
講座の合間には実際に演奏を聴かせてくださいました。
素晴らしい演奏にみなさん目を瞑り聴き入っていらっしゃいました。
井上さん、素敵な講座をありがとうございました。