11月19日の講座
「あなたの荷物が手元に届くまで~物流業界の面白話~」
講師
元大手物流会社社員 古川雅憲さん
皆さんも一度は利用した事があるでしょう“宅配便”
我々の生活に無くてはならない物となっておりますが、
どういった仕組みで荷物が我々の手元に届くかをご存知の方は少ないと思います。
今回の講座ではそんな物流業界のお話をして頂きました。
講師の古川さんは、仙台出身で大手物流会社に長年勤務された後に
現在は保険会社へ勤めており、親しみやすいキャラクター&笑顔から
本当に人と話す事が根っから大好きな感じがにじみ出ておりました。
そんな古川さん、学生時代から人と携わる事が大好きな事から物流業界の門を叩き
面接時にはその熱意を余す事無く伝え晴れて採用となり、高校卒業後すぐに研修となったのですが
早産まれであるが為に就職したものの、車の免許を取得する事が遅れ
最初の1年は事務所内での作業を余儀なくされたそうです。
作業中、全国各地から所属事務所へ入って来る大型トラックに憧れを抱き
2年目、晴れて免許を取得し配達の部署へ志願するも、転属されたのは車を使わない街中への配達部署。
人と関わる事が好きな古川さんは、持ち前のキャラクターを活かし
お客様からも好評を博し、4年近くその部署で実績とお客様からの信頼を得たそうです。
そんな古川さんでも、失敗談があり
お堅い感じの事務所へ配達へ向かった際、余りの緊張に発する言葉を間違ってしまい
焦りと恥ずかしさからまた同じ言葉を間違ってしまうと言う、
今でこそ笑い話ですが、当時はお客様の前で顔から火が出る位恥ずかしい思いをされたそうです。
また、会社関係では無く個人宅への配達も行っており、その際に会社関係と違った問題が発生したそうです。
それが、「不在・再配達」
個数が増えると再配達の負担も馬鹿にならないらしく、
そんな中で古川さんが編み出したアイデアは“留守番電話”
通常ですと1回電話をかけるだけのですが、古川さんは2回かけていたそうです。
何でも、1回だと間違い電話だと思う方が多いのですが
1回目の電話から間髪入れずに2回目を入れる事によって
お客様から連絡が来て、再配達がスムーズに行われ、
その結果、お客様からも信頼を得て非常に仕事が円滑に行われたそうです。
さて、ここで最初の宅配豆知識ですが
受け取るはずの荷物が再配達になった場合、電話連絡をすると思いますが
ここで連絡するのは宅配便のセンターでは無く、荷物を配達しに来た
『ドライバー』さんへ連絡するのが断然良いそうです。
と言うのも、センターでは何時~何時(大体2時間刻み)の間に配達します
と言う通り一辺倒な回答しか出来無いのですが、現場のドライバーに聞くと
今抱えている荷物と配送順をから再配達先の時間を頭の中で逆算して
何時~何時では無く、何時位にお届けに上がりますとキッチリ答えてくれるそうです。
この辺は流石配達ドライバーならではの仕事術ですね。
さて、そんな荷物ですが
古川さんが在籍していた会社では、送った荷物が手元に届く迄5回(各社違いはあります)
専用端末でピッとチェックするそうです。
このきめ細やかな荷物チェックがあるからこそ、
現在自分の荷物がどの辺りにあるのかリアルタイムで分かるのだそうです。
続いての豆知識は
引越しの荷物を送る際、みかん箱サイズのダンボールに荷物を入れて送る方が多いのですが
古川さん曰く、コスト面から見ると大きい箱に入れて発送した方が安く上がるそうで、
引越しシーズンともなると引越しプランは値段が上がってしまいますが、
大きいダンボール箱に入れて送ると通常の料金で送れるそうです。
布団等の大物も圧縮袋で薄くして詰め込み、隙間に小物を入れると効率的にスペース活用出来、
また、その大物を入れるダンボール箱はわざわざ専用の箱を買わずとも
薬局やホームセンター等でトイレットペーパー等が入っていたダンボール箱を頂ければ
非常に安く済ませる事が出来るそうです。
古川さんは、現場で配達業務に携わっているドライバーさんは荷物のプロですので
どんどん荷物に関する事は聞いて欲しいと仰っていました。
我々の生活に無くてはならない宅配業界
有効におトクに活用して行くと同時に、「お疲れ様です・ありがとうございます」
の感謝と労い気持ちを忘れてはならないと改めて感じました。