2017年9月19日(火)の講座テーマ:子どものお稽古ごと何にする?講 師:青空スポーツ少年団団長 佐藤 一彦さん
子どもに習い事をさせたいけど経済的に…
0~9歳の子供を持つ保護者へのアンケートでは将来役立つ習い事として英語、体操、くもん、習字、音楽などが上がっている。しかし経済事情や付き添いなど親の立場上、困難な課題にもなっている。年収400万のサラリーマン家庭では子供に対し投資できる額が7パーセントとされ、その差を埋めることは難しいとのこと。そのため食事代を節約して稽古に通わせる本末転倒な事態も否定できない現代には疑問が多い。
子どもが稽古で一番伸びる時期をゴールデンエイジ(8歳~12歳)といい、この時期に沢山の経験をさせるとよりよい成長に繋がるとされています。更に5歳~8歳までをプレゴールデンエイジといい勉強以外にも文化効果(社会性、認知力など)を習得しやすいとされています。しかし環境や経済によって子供の成長は阻まれノーベル経済学賞受賞のヘックマン教授の追跡調査によれば大人になってからこの学習の差が社会で大きな差がつく結果として出されている。
子供にとって本当に必要なものを理解することは難しいですが、多様な経験をさせ指導者を見極め、成長プロセスを親子で楽しみながら子供の気付きを促し、人を想う気持ちを育むことが必要だと考えられます。
効果として「遊び」は多くの「学び」を兼ねており子供の自発性を育みます。遊びが持つ自由で楽しい雰囲気を持ちながら様々な動きを習得し自己決定やルール厳守、社会的関与、有能感など成人してからもこの経験が軸となります。家庭事情は様々ですが五感を使い感性を広げるためにはテレビやゲームなどに頼るだけではなくご近所付き合いなどのコミュニティ形成を大切にしみんなで子育てをしていくことが望まれます。 自分の子供に対して愛情を多く与えたいのは当然ですが貧困の差が大きくなっている現代社会だからこそ周りの子供たちのことも考えていけるような環境を目指していかなくてはいけないと思いました。