10月21日
テーマ 河北新報のいちばん長い日余話
講 師 河北新報社デジタル編集部記者 大泉大介さん
震災時には、報道部で防災を担当していた講師。
まず最初に、震災後の取材活動や、報道の目的に触れ、「書いて終わり」ではなく新聞を届けることを実行したお話。
そして、いまは、シフトチェンジをはかり、災害を他人事ではなく「わがこと」として捉えてもらうための企画について披露。
震災の教訓を生かしたい。
震災前に紙面で掲載していたコーナー「備える」。
備える大切さを熱く語りました。
「支援する側か、される側か。自助の質を高めることが第一なんです。」
自助の質を高めることで、公助の力をもっと優先度の高い方へ回すことができる。
自分が担えることは何か。
例えばラジオを持ち歩くことで、災害時に自分だけでなく周囲の人へも情報を伝えられる。
管理栄養士の資格をもつ奥様からのアドバイスで「氷砂糖」をバックに入れていたり、停電に備えて懐中電灯も持っている。
自分が担えることを実践していることを披露。
続いて、新聞社としての新たな取り組みのお話。
2012年度から大学生50名をインターンとして受け入れて、3週間にわたって記者としてのノウハウを伝授する事業を開始。
人に会って話を聞き、要点を過不足なく文章にまとめる。
被災地の人材育成として実施。
2013年度も継続している。
また、特に被災後の地方の中小企業の人材難は、インターネット上に企業の情報が少ないことであると分析したそう。
そこで、インターン経験者の学生が中小企業を取材して、記事をインターネット上に掲載することで、中小企業の「見える化」を図った。
(仙台いぐする事業)
「次なる妄想」として、仙台の特徴を生かした住民のコミュニティを形成したいと意気込む。
「本流としての報道があります。正しく、敏速に、きめ細かく。」
講師は、地方新聞社が担える新しい分野を開拓しています。
私たちは新聞から多くの情報を得る恩恵を受けていますが、新聞社がもつ機能も社会資源の1つであり、新しい取り組みが復興を支える力になっていることを知りました。
変化する社会に対応していくことの大切さを感じた、とても有意義な講座でした。